「雇用機会」、「セクハラ」、「逆差別」…
男女平等に関する話題が、毎日ニュースを騒がせているけれど、「ほんとうに問題なのは何なのか?」について、解説してくれる人は少ないですよね。
今回は、「らくなくらし」的視点から、「ほんとうの男女平等って何?」を少しだけ、掘り下げてみたいと思います。
この記事では、
- ちまたでいわれている男女平等がなんだかしっくりこないなぁ
- なんだか頭でっかちな議論が多くてうんざり!
という人に向けて、柔軟な思考を後押しする見方をご紹介できればと思います。
まずは男女の違いを知ろう。キーテーマは2つ!
女性が、男性よりも権力を持ちづらいのは、
- 家庭に縛られる
- 男性と同じように職場で扱われない
- 大学や会社に入るとき、「女性だから」という理由で損をする
などの原因があると言われています。あくまで、一般論ですが。
他にも、日本人には、縦社会・男性を一家の主とする、「儒教」の考えが根強いということも、要因のひとつと考えられます。
でも、勘のいい人ならば、
「じゃあ具体的にどうすれば、もっと男女が平等になるの?」
「イクメンや家事メンが増えたら改善はしそうだけど、ほんとにそれだけ?」
…という疑問が出てくるはず。
そこで、大切になるのは、
1.体のちがい(ホルモンバランスによる情緒の変化も含む)
2.精神面のちがい(性格の傾向など)
の2つのキーテーマをもとに、男女平等について考え直してみること。
これらを基準に考えてみると、もっと柔軟な男女平等のあり方が見えてきます。
男女の「体のちがい」

いわゆる、生殖機能のことではなく、今回はもっとざっくりとした「ちがい」に着目してみます。
言うまでもなく、女性と男性では、体力や筋力に大きな差があります。
一般的には、男性のほうが、長く働ける体力があり、重たいものを持ち運べる筋力がありますよね。
また、男性は、毎月の月経などによるホルモンバランスの変化がありません。「いつも同じ思考」や、「いつも同じ作業」をするのは得意なのです。
そのため、「体力的にきつめの仕事」や「いつも正確性がもとめられる仕事」は、女性より男性のほうが向いています。
たとえば、「体力的にきつめの仕事」には、「勤務時間が長かったり、外回り営業の多い会社員」や「建設業」などが分かりやすいですね。
立ちっぱなしの接客業もそのひとつ。
女性のイメージが強い空港の「グランドスタッフ」や「飲食店の店員」なども、実はこの「体力的にきつめの仕事」に入ります。
憧れてこうした職業についた女性の、5年以内の離職率は本当に高いのです。
そして、「いつも正確性がもとめられる仕事」には、「パイロット」や「手術を行う外科医など」が考えられますね。
女性は月経で極端に判断力に差がでたり、強い眠気が出ることがあるので、こうした職業にはあまり向きません。
反対に、女性は、「そのときそのときに合わせて柔軟に対応」したり、「相手の立場に立ってものごとを考える」のが得意。男性にくらべて、「地道な作業が苦にならない」という人も多いです。
たとえば、「柔軟な対応」や「相手の立場に立って考える」ちからが必要とされる、「保育士」や「看護師」は、女性にとても向いている職業です。
また、「地道な作業」が必要とされる、服飾などの職人や、工場のラインでの作業も、女性に向く職業のひとつです。
さらに、女性は男性より感受性が豊かなので、アーティスト的才能がある人も多いです。
そこで考えてもらいたいのは、(ほんの一例ではありますが、)上に挙げた、保育士・看護師・職人・工場作業員・アーティストなどの仕事は、短い勤務時間であっても、気力を消耗しやすい、という点。
「幼児や病人から目を離せない」ことや、「集中力」や「創造力」がもとめられることが、その理由です。
体力のない女性にとって、「女性に向いている」と言われる仕事さえ、世間的に思われているよりも、もっとずっと「ハードシップが高い」のです。
また、こうした仕事は、「パートタイム」や「シフト制による夜勤」などの勤務体系も多く、賃金は安定した正社員より少ないことがほとんど。
女性にとって、向いている仕事=(イコール)稼げる仕事ではない、ということなんです。
男女の「精神面のちがい」

まとめ:男女平等は、男女のそれぞれの特性をふまえたアプローチが重要

男女平等について、この場で「こうしたらいい!」という正解が出るわけではありません。
そう簡単に結論を出せないからこそ、男女のちがいは面白いのです。
でも、ただひとつ明確なのは、男女には明確な特性のちがいがあるということ。
それぞれの特性を活かしながら、「それぞれに無理のない負荷で、仕事や家事をする」ことが、ほんとうの平等です。
そして、さらに大事なことは、そうして発生した仕事の重要性と、金銭的価値はイコールではないということ。
上で説明したように、女性が得意とする職業は、かならずしも高給ではありません。でも、とても大切な仕事です。
残念ながら、「稼げないなら、立場が弱いのは当然。」と主張する人がいますが、それはまるで「女だから弱い」と言っているようで、とても不自然な考え方だということが、分かりますね。
男女平等を考えるときは、そういう視点をもちながら議論してください。
大きな声をださなくてもいいので、まずは自分の一番身近な人に、自分のことをよく知ってもらうことから始めればよいのです。
パートナーがいる人は、その第一歩として、男女のちがいについてお互いに興味を持ち、たくさん話をしておくことが大切です。